中田ダイマル・ラケット(漫才コンビ)似顔絵 イラスト
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中田ダイマル・ラケット(漫才コンビ)似顔絵 イラスト
中田ダイマル・ラケットは、戦後の日本で漫才という芸を「大衆芸能」から「文化」にまで高めた功労者とも言える伝説的コンビです。彼らを語るとき、まず押さえておきたいのは、その時代性と革新性。戦後まもない混乱期、娯楽がまだ乏しかった時代に、彼らの漫才は人々の心に光を灯しました。そして同時に、しゃべくり漫才の完成形のひとつとして後世の芸人たちに多大な影響を与えました。
・中田ダイマル小柄で早口、ツッコミ中心だが柔軟にボケもこなす。
舞台での機敏な立ち回りが特徴的。
「とにかくテンポよく笑わせる」職人肌。
・中田ラケット
落ち着いた語り口でダイマルのボケを丁寧に受け止めるツッコミ担当。
優しさと知性を感じさせる語り口が持ち味。
解説役的ポジションで、ネタを整理しながら進める。
コンビ名の通り、中田ダイマルと中田ラケットはともに「中田」という姓を名乗っていますが、これは実の兄弟ではなく、芸名としての一致です。若き日に吉本興業に入門し、昭和初期から活動を開始しました。当初は漫才がまだ「話芸」として認められるかどうかという時代。にもかかわらず彼らは、ただ面白いだけでなく、構成美とスピード感のある掛け合いを武器に、劇場を沸かせ続けました。
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ダイマルは小柄で機敏、早口でボケとツッコミを器用にこなすタイプ。一方ラケットは、どこか飄々とした雰囲気で、理知的なツッコミを中心に据えていました。ふたりの間には、性格も芸風もはっきりとした対比があり、そのコントラストこそが舞台上で大きな笑いを生み出していたのです。
特に注目すべきなのは、彼らの言葉選びの巧みさとスピード感ある応酬です。今で言う「テンポ漫才」や「早口漫才」の源流ともいえるようなスタイルで、後の横山やすし・西川きよしや、今くるよ・くるよといった漫才師たちにも多大な影響を与えました。また、ネタには時事ネタや風刺も巧みに取り入れ、庶民の目線で世相を笑い飛ばすようなスタンスが、観客の共感を呼びました。
コンビとしての活動は1970年代まで続きましたが、年齢的な問題や病気などを経て、やがて舞台を去ることになります。しかしその後も、彼らの映像や音源は繰り返し語り継がれ、関西の芸人たちの間では「しゃべくりの神様」として尊敬の対象であり続けました。
中田ダイマル・ラケットの代表的な漫才ネタ「僕は○○」「僕の○○」
中田ダイマル・ラケットの代表的な漫才ネタとして有名なのが、「僕は○○」「僕の○○」といった形で始まる、いわゆる“僕シリーズ”のネタです。たとえば、
・「僕は幽霊」
・「僕は野球選手」
・「僕の母親」
・「僕は軍人」
・「僕の先生」
といったタイトルがついており、いずれも「僕」という一人称で語られるスタイルが特徴です。この“僕”という言葉が入っているのは、ネタの構成そのものが一人称のモノローグをベースにしているからです。
「僕は野球選手」では、たとえばダイマルが「僕はプロ野球の選手でしてね」と語り始める。するとラケットが「へえ、それはすごいですな」と受ける。そしてそこから、「初打席でいきなりバントのサインが出たんですけど、ホームラン打ってしまいまして…」というようなあり得ない話が次々と出てきて、ラケットが真面目に突っ込んでいく。このやりとりの中に、「夢」「嘘」「現実」「ボケ」が入り混じり、テンポよく話が転がっていくのです。
この「僕」スタイルの面白さは、ダイマルが語る“僕”という架空の人物が毎回違う設定を背負っているところにあります。スポーツ選手だったり、軍人だったり、母親の息子だったり。そうやって一人称の世界に入り込み、その世界観の中でストーリーを組み立てていく。聞き手のラケットはその話を引き出しながら、要所要所で「いやそれはおかしいでしょ!」とツッコんでいく。つまり、「僕」という言葉がつくのは、一人称語りで笑いの世界を作るという彼らのネタ構成上のアイディアから来ているんです。
このスタイルは非常に先進的で、当時の漫才としてはかなり構成が練られていました。普通はふたりで掛け合いながらストーリーを展開させるところを、「一人が語り、もう一人がそれを受け止めて崩す」という独自のフォーマットを確立させた点でも、中田ダイマル・ラケットは革新的な存在でした。
つまり「僕」がつくのは、彼らのネタの基本的な枠組みであり、聴衆にとっても「あ、中田ダイマル・ラケットの漫才だな」とすぐわかる、アイコニックな形式だったんです。
彼らの「僕シリーズ」は、ただ笑わせるだけでなく、言葉のリズム、話の展開、キャラクターの立ち方、すべてにおいて完成度が高く、今でも研究対象になるほどの名作ばかりです。
"Nakata Daimaru and Raketto were pioneers of Japanese manzai, a traditional style of stand-up comedy involving rapid-fire dialogue between two comedians."
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